白河ま日記(仮)

あたまわるいぶんしょうかくよ

2008年11月06日『私とナイト(騎士)願望と・3』

ゲームソフト『ICO

プレイヤーは主人公の少年「イコ」となって、お互いに言葉が通じない少女と二人で一緒に古城を脱出します。 古城の仕掛けを解きながら、進路を開いていきます。 少女は不思議な石像の扉を開くことができます。 ときには黒い影たちが現れて、少女をさらおうとします。 イコは角がはえていて、体が丈夫です。 棒切れを振り回し、少女を影たちから助けます。 協力しなければ脱出は不可能です。 でも、イコは少女を古城の外へ助け出すつもりのようですが、少女は古城の外に出なければならないのでしょうか?

この不思議なゲームは私のツボに大変はまりました。 小学生時代に自分がナイト願望を持つことを自覚し、その日のうちにそれを否定された私が、その願望を呼び起こされ満たされることを許されたゲームであったからでもあります。 イコよりちょっと背が高くてちょっと年上っぽくて、はかなげで可憐で、でもどこか強さを感じさせる美少女は、守るべき「貴婦人」の立場にぴったり収まります。 裸足の少女は手をつないで走るとつんのめることがあります。 だから急ぐ必要がないときはゆっくり歩く気に自然となりました。

ところで、プレイするうちにこんな疑問を持ったプレイヤーは私の他にもたくさんいたようです。 「本当は少女を助けているのではなく、自分の都合で彼女を引きずり回しているだけなのでは?」 私はある場面で、彼女がただ振り回されているのではなく、自分の意志でイコと行動をともにすることを選んだと思うことができました。 それからは自分の願望のおもむくままに、レディを大切にしながら、影が襲ってきたときは守る気満々で、行動できたのでした。
もう『未来少年コナン』のコナン気取りです。
「ラナーっ!!今いくぞー!!」です。
ラピュタ』のパズーとシータと言った方がしっくりくる人もいるでしょう。 『ホルスの冒険』のホルスとヒルダでもいいですが。 ただ、言葉は通じないので、その辺が上記作品群とは違う味わいになります。

それでもふと思うことがあるのです。 実は助けているのではなく、助けられているのか、と。 そしてあるとき・・・。

このゲームソフト、ベスト盤も出ましたが、ある事情により製造中止となっています。 市場に出回っている分を転売目的で買っている輩もいるらしく・・・おのれ!



以上、小学生時代のナイト願望からつながるいくつかの記憶を書いてみたです。
<おわり>